みなさま、こんにちは。北川です。
今回はS様邸 屋上および一部外壁改修防水工事の経緯をおつたえします。
【1】ご相談の経緯 ☜今回はココ
【2】当方よりのご提案
【3】お打ち合わせによるご決定
完工後の屋上ドレーン散水テスト
【1】
S様よりご相談いただいたとき、ご自宅も兼ねる3階建て・総コンクリ打ち自社ビルの社長さまが自らお会いになるとのことで、奥様からのご伝言は「とても手厳しいので覚悟してください」と震えるメッセージが添えてありました。ご家族からの連絡でそこまでプレッシャーかかるお言葉ははじめてです。
とはいいましても、当方でできることをご対応差し上げるのはいつものことですので、いざ襟を正して伺いました。すると柔和な初老男性がじつに丁寧な言葉使いで、お忙しいところをようこそおいでくださいました。と迎えてくださいます。これほど腰の低い社長様も恐縮します。
S様のおなやみは、築15年の鉄筋コンクリの堅牢なビルのある一部屋の漏水です。コンクリートというのが、当然ながら建てたときの構造と施工内容に瑕疵があるのかは高額な非破壊検査をしないことには正直わかりません、と前置きし詳しくおはなしを伺います。
3階一番奥の部屋を拝見すると、たしかに天井と壁のとりあい(室内もコンクリ打ちっぱなし)に水がまわっています。お聞きすると強い雨の3日後に沁みるとのこと。窓サッシより上ですので、やはり屋上を疑うことになります。念の為天井裏ものぞいてみましたが、水の通り道はわからず。
屋上のウレタン防水もいよいよリフォームを要する頃合いで、ドレーンの改修がまずは先決かと見立てます。
および、3階の該当部屋ふくむ壁面一面(水がまわっている箇所の外壁)も防水塗装、シール打ち換え含めて必要かとドレーンから下の部分を再度保護する必要も考えます。
くわしくは、次回【2】でしるしますが、S様は経営者でもありますので、竣工時から次回のメンテのことを考えておられたそうで、今回の起因として窓サッシと外壁縦目地シールの耐久性を疑っておられましたが、天井壁とりあいが濡れていましたので、それ以外の面、屋上と外壁全部も疑わしいと申し上げた次第です。
それと防水工事の種類、適した条件などを比較するご説明をおこない、やみくもにすべてをやり直すのではなく(巨大なビルだけにコストも莫大)、最小限の疑念箇所を対処して様子をみてからまた考えましょう(足場のあるうちに)。ということになりました。
次回は手厳しいとの社長様との当方ご提案をめぐる一幕です。