雨仕舞いのカウンセラー

代表の佐藤です。

連日の酷暑で、佐藤もついに寝室のクーラーONしました。そうしたら今度は冷えすぎたのかお腹を下してしまい、昨日は絶不調。温度設定は冷房のMAX31度に設定したのですがね…極力クーラーつけずに涼しくならないものかと…。

さて、板金の工事の仕事をしていますと、施工以前に現場で現状の確認であったり仕上がりの相談をすることになります。実は相談主がプロの建築関係者であっても、板金を実務としていない限り、指定した外装材で建物全体がどのようになるかはわかるけど細部の処理をどうしたら良いかということは常に悩ましい問題のようで、よく相談を受けます。

板金という言葉からは、車の鈑金修理のような、金属の凹みなどを直すイメージを持たれるかもしれませんが、実際、建築の板金屋さんはそのような工事はいたしません。建築に使用している金属板は0.3ミリ程度の厚みしかなく、凹みが出た時点ですでの金属板が伸びてしまっていて叩いたり引っ張ったりするとちぎれてしまいますし、そもそも高所での作業が多く、ふらつく足場上の足元が安定しない環境で打ち出しなどで平面を出すような精度は見込めません。凹みの修正となると、別職種の補修屋さんによるパテ埋め+近似色作成による塗装になるかと考えます。

では建築のプロに相談されるという建築の板金は何をしているのかというと、「雨仕舞い」をしています。

耳慣れない言葉ですよね。

建物の中に雨水が入らないようにするために、どのようなことが考えられるでしょうか。

水を通さない素材、例えば固まるとゴム質やプラスティック質になる素材を塗りつけた防水膜でカバーしてしまって塞いでしまえば良いのではないか、と思いますよね。建物をジップロックしているようなイメージです。

確かに外からの水は防いでくれそうですが、生活からは湿気が出ますし、外気と内気の温度差で結露もしますので、中から出てくる水分が抜けずに湿気が溜まってしまいます。また、その防水の膜がキズついたり劣化することで穴ができると、入った水が抜けずに溜まる一方になってしまいます。

板金は、建物の外と内を区別せず、そこに水分が発生することを常に想定し、極力中へ入れないよう受け流したり、入ってしまったものは溜まらないよう建物の外に排出したり、水状にまでならず排出までできない湿気や結露のようなものは極力乾燥させたり、という仕組みを、薄鉄板を折り曲げて、水と空気の通り道を作ります。

ドッヂボールで例えると、防水は自分に向って投げられたボールをガッチリキャッチするイメージで、板金は避けたり、あえてちょっと触れて浮かせたりして減速させてチームメイトにふんわりキャッチしてもらうイメージです。


…逆にわかりにくいですか(笑)

雨仕舞いは、水の流れ方を理解することで、傘のように雨がかりを減らし、広がらないように水を切り、吸い上げていかないよう水を殺ぎ、思うところへ水を導き、溜まらないように水を抜く、という考え方で、水とうまくつき合いながら結果的に建物の中核である骨組みを腐食から守ることを目指しているのです。

例え話が多くて恐縮ですが、病気に真正面に戦う西洋医学というより、漢方や食事、健康法などで身体全体の調子を良くして病気を治す、またはうまくつき合うという東洋医学的な仕事なのではないかな、と考えています。

ですので、そのような「東洋の神秘」を頼り、悩める人たちが相談を依頼してくれるのだと思います。

職人さんは自分の仕事をしゃべりたがりませんが、私はベラベラと説明好きですしね!

ぜひご相談ください。

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Feat.の母体は建築板金資材販売会社の株式会社高木。横浜で昭和29年から続く老舗です。常に多くの資材を扱い、古くからある材料から最新の材料まで、調達の経路や使用方法にも精通しています。多くの取引メーカー・問屋から常に新しい情報が入る環境で、多くの材料に関する施工を学べます。
経験を積む
Feat.には、こだわりの高い依頼主様からの要望に応えてきた現場監督・職人=エンジニアが在籍しています。外装は建物自体を守る重要な仕事ですから、仕上がりの品質ももちろんのこと、雨漏りをさせない雨仕舞いに対する品質が重要で、その経験は机上では積めません。仕事は現場から学ぶのが最も効率的なのです。
選ばれる人になる
Feat.は多くの要望に応える中で信用を積み上げて来ました。そしてその信用は現場のみんな、エンジニアの各人に向けられています。「次の現場も〇〇さんが来るんだよね?」そう言った言葉をいただくたびに現場で頑張るみんなを誇らしく思い、また感謝します。スキルを高め、お客様に選ばれる人になりましょう。

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